助産雑誌 71巻9号 (2017年9月)

特集 とても大事な産後2週間健診

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従来は産後健診と言えば産後1か月健診が主流でしたが,2014年に厚生労働科学研究の研究班によって調査・研究がなされた結果,産後2週間(=退院後1週間)での健診が,母親のメンタルヘルスにとって重要であることがわかりました。その結果をふまえて,2017年度から産婦健康診査事業による産後2回分の健診費用の助成が始まり,今後は全国各地での実施が期待されます。

本特集では,すでに産後2週間健診を実施している施設の実践例を参考に,早期の産後健診がいかに重要かを考えていきます。

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妊産婦のメンタルヘルスの問題への的確な対応が求められるなか,2017(平成29)年度に産婦健康診査事業は開始されました。本稿では,事業の目的や実施にあたっての留意事項等について,詳細を解説していただきました。

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虐待や自殺の背景には妊産褥婦のメンタルヘルス障害が関係しているのではないかと,日頃の臨床を通して感じていた筆者。1700名の妊産褥婦を対象とした大規模研究の結果から6つの提言を行ない,それを受けて本年4月からの産婦健康診査事業が開始されました。事業の根拠となった研究の概要を,主任研究者の立場からまとめていただきました。

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松田母子クリニックでは,2011年の開院以来,すべての母児に対して産後2週間健診を行なっています。ハイリスクでなくても,さまざまなストレスに晒されがちな退院してすぐの時期に行なう産後2週間健診は,母親のメンタルヘルスケアにおいて極めて重要な機会になっています。

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大和高田市立病院では,20年ほど前から退院1週間後(産後2週間)の体重測定や新生児訪問,母乳外来,育児相談等を一部の母子に行なってきており,2015年にはすべての母子を対象とした退院1週間後健診を開始しました。長年蓄積され受け継がれてきた実践をご紹介いただきます。

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山形市立病院済生館の産後2週間健診は助産師が担当し,児の状態の確認はもちろん,母親の不安をいち早く察知し,その後の支援を考えます。2週間健診をきっかけに,母親の精神状態を安定させることができた事例から,助産師がどのような支援をしたかをご紹介いただきます。

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開院当初の1999年から退院後1週間健診(産後2週間健診)を開始しているレディースクリニックまぶち。その実績をご紹介いただきました。アンケート結果にも表れているように,母親にとって,見守られているという安心感は,最良の助産ケアなのかもしれません。

連載 私たちの仕事場・20

医療法人財団 足立病院
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女性の一生に寄り添える病院を目指して

 足立病院(以下,当院)は京都市の中心部,中京区に1902(明治35)年に創設され,今年度は創立115周年を迎えました。当院の理念は「女性の一生に寄り添える病院を目指す」であり,畑山博院長の掲げる,「もう一度産みたいと思える出産」「家族で迎える出産」のスローガンのもと,京都府内でいちばん出産数の多い病院として地域の方々に親しまれています。

 当院は産婦人科専門病院であるだけでなく,生殖内分泌医療センター,小児科,乳がん検診センター,麻酔科,在宅医療部,子育て支援部,病児保育園,小規模保育園等の部門をもち,出産後も女性のサポートができる体制をつくってきました。“子育てしやすい街=京都”をつくりたい!との思いから,地域の皆様が笑顔で子どもと暮らせ,心安らかに最期まで人生を楽しむことができる街づくりを目指しています。

連載 宝物,教えてください・20

19年分の助産録 星野 雄子
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 1998年9月に目白バースハウスは誕生しました。その年には4件の出産があり,目白バースハウスの歴史がこの時から始まります。

 この助産録には19年間で1600件余りの出産の,その1つひとつの事実が細かに書かれています。ナンバリングされたそこには1人のドキュメントがあり,連綿とつながってきたご家族の物語があります。妊娠がわかって私たちとのご縁をつないでくださり,出産という大事業をともに歩ませていただいたことには,感謝の言葉と安堵の思いでいっぱいになります。母と子,ご家族が,楽しくおのおのを尊重して暮らしていくお手伝いができることが,私たちの喜びとなります。

連載 助産師スピリットを育てよう! 矢島助産院の実習調整会 助産院実習における学校との協働・6

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 今回は,実習で学生と指導者が学習進度などをシェアできる「シェアシート」についてお伝えしたいと思います。

 前回は,「しくじり先生プレゼンツ:カンファレンスを成功に導くためには?」をテーマとした実習調整会のことをお伝えしました。その話し合いのなかで参加教員の方からお聞きした,シェアシートの活用。病院実習では個人シートを使用して,実習の進度を共有しているというお話から,「それはいい!」とスタッフみんなが一致団結し,シェアシートの作成・活用を始めました。その経緯についてお伝えします!

連載 ワタナベダイチ式! 両親学級のつくり方・15

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はじめに

 イメージしてみてください。両親学級の開始時間になりました。

 お母さん方は,普段から健診に来ていますから,ほとんどが見たことのある顔ですよね。でも,夫たちは初めて見る顔が多いでしょうか。

 ざっと会場を見回してみて,1人,ほかの夫たちとは雰囲気が異なる人がいます。腕を組んで椅子に座り,両足を投げ出して,いかにも不機嫌そうな感じです。なんとなく彼がこの空間の空気を乱しているようにも思えます。

 では,想像してみてください。この斜に構えている男性は,どう思って今ここにいるのでしょうか?

連載 未来の助産師を育てています わたしたちの教育現場・30

聖泉大学 別科助産専攻
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大学の沿革と別科助産専攻の誕生

 聖泉大学(以下,本学)は,「キリスト教精神に基づき,人間に対する理解と愛を深め,世界と地域に貢献できる人材を養成すること」を目的として,1985(昭和60)年に英語科と商経科をもつ短期大学として開設されました。その後,何度かの再編,改組ののち,2003(平成15)年に人間学部を,2011(平成23)年に看護学部看護学科を開設し,現在(2学部:人間学部,看護学部)に至っています。滋賀県では唯一,私立の看護学部を有する大学です。

 キャンパスは琵琶湖東部,“ひこにゃん”で知られる滋賀県彦根市にあります。大学周辺は近江米の田園風景が広がり,春には宇曽川沿いの桜並木,冬には雪化粧をした鈴鹿山系や比良山系が美しい自然豊かなところです。

連載 りれー随筆・392

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嶋先生からのご紹介で,突然舞い込んできた初めてのりれー随筆。「内容は自由だって」とは言われたものの,何を書いていいのやら。そもそも,随筆とはなんぞやと調べてみた。「本当にあった出来事の見聞や感想を自由に描いたもの」という説明に納得し,頭から離れない母親の死と,その後の私について書くことにしてパソコンに向かった。

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 熊本県助産師会(以下,当会)の会員は,熊本地震と被災後の母子支援に対し,おのおのの立場で母子支援活動を行なってきた。過去の災害から学んだ今回の熊本地震の母子支援の活動と,新たに見出された課題について報告する。

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 私にとって,連絡をすればいつも叱咤激励してくれる存在だった。そして,不屈の精神で専門職である助産師の確立に世界的に貢献した方だった。悲しいお知らせだが,日本でもなじみの深いドロシア・M・ラングさんが2017年5月16日に永眠した。ラングさんの半生を振り返ることで,われわれ日本の助産師にも勇気と希望が見えてくると思い,ここにつづりたい。

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 日本における妊産婦死亡率は,医療技術の向上等により年々低下傾向にある。1980年代には300人を超えていた妊産婦死亡数も,2015年においては39人,出産10万対3.8(2015年)と世界的にもたいへん少なくなり,近年は多くの先進国と同様,微増,微減をくり返している(図)。

 一方,妊産婦死亡のデータは,分娩後出血など,妊娠・出産に関連した原因によるものと定義されており,出産後,うつ病の悪化等により自殺に至った死亡は含まれていない。

助産テラス

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 NPO法人「ぱぱとままになるまえに」(通称:ぱぱまま)は,“親になること”が社会でより自然に,人生の選択肢として考えられるためにさまざまな活動をしています。活動の主なターゲットは結婚・妊娠前の男女。妊婦さんや子育て中の人と集える場や,出産施設へ足を運ぶ機会を提供しています。

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助産雑誌
71巻9号 (2017年9月)
電子版ISSN:1882-1421 印刷版ISSN:1347-8168 医学書院

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