日本内視鏡外科学会雑誌 12巻4号 (2007年8月発行)

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症例報告

急性胆囊炎合併ventriculoperitoneal shunt留置患者に対する腹腔鏡下胆囊摘出術の経験内間　恭武 , 李　友浩 , 天道　正成 12巻4号 , 2007年8月 , pp.361-365

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症例は69歳，男性．食欲不振・発熱を主訴に急性胆囊炎の診断にて入院・加療となった．既往歴は，57歳時に水頭症に対してventriculoperitoneal shunt（VPS）留置術を施行されていた．保存的加療は困難と判断し，胆囊結石症および急性胆囊炎の診断で腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した．全身麻酔下にまずVPSチューブをクランプした後に，4ポート，CO₂気腹法（最大圧10mmHg）で行った．術直後，術後3日目の頭部ＣＴ検査でも気脳症は認めなかった．肝床下に留置したドレーンから胆汁漏がないのを確認した後，ドレーン抜去およびVPSチューブのクランプを中止した．以後の経過は良好であった．本症例のように，チューブのクランプおよび気腹圧の調節で安全に腹腔鏡下手術が施行できると考えられた．

リンパ節転移を伴う微小直腸カルチノイド腫瘍に対して腹腔鏡補助下低位前方切除術を行った1例新関　亮 , 中村　毅 , 石川　泰 , 吉田　勲 , 岡村　明治 , 河村　貴 12巻4号 , 2007年8月 , pp.367-371

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症例は35歳，女性．下血を主訴に受診した近医で直腸腫瘍を指摘され，紹介された．注腸造影，大腸内視鏡の所見から直腸カルチノイドと考えられた．腫瘍径は小さかったが，隆起頂部に中心陥凹を認めたためリンパ節転移のハイリスク症例と判断し，リンパ節郭清を伴う腹腔鏡補助下低位前方切除術を施行した．腫瘍は直径6mmの直腸カルチノイドであり，リンパ節転移を伴っていた．微小なカルチノイドであっても，中心陥凹を伴う場合はリンパ節転移のリスクがあると考えられ，このような症例には低侵襲かつ根治性の期待できる腹腔鏡補助下手術はよい適応であると考えられた．

内ヘルニアを呈したMeckel憩室に対して腹腔鏡下手術を施行した1例大橋　浩一郎 , 山崎　元 , 張　宇浩 , 笹岡　英明 , 西野　雅行 , 段　俊行 12巻4号 , 2007年8月 , pp.373-378

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症例は46歳，男性．右下腹部痛と嘔吐を主訴に当科を受診した．原因不明の腸閉塞の診断にて緊急腹腔鏡下手術の施行となった．術中所見では，Bauhin弁より約100cm口側の回腸に発赤したMeckel憩室を認め，憩室が炎症によりさらに口側の小腸腸間膜に癒着していた．癒着により形成されたループに，憩室より口側の小腸が約15cmにわたり嵌入しており，内ヘルニアを呈していた．嵌入した小腸には壊死所見は認めなかった．腹腔鏡用自動縫合器にてMeckel憩室を切除した．本症例はMeckel憩室の炎症性癒着が原因と考えられる比較的稀な腸閉塞であり，診断と治療を目的に腹腔鏡下手術を施行した．手術歴のない腸閉塞を診断するに際し，本疾患も念頭に置く必要性がある．

腹腔鏡下肝囊胞開窓術にて走行異常の左肝管を切断し再手術を要した1例迫田　雅彦 , 上野　真一 , 久保　文武 , 樋渡　清司 , 愛甲　孝 12巻4号 , 2007年8月 , pp.379-383

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腹腔鏡下肝囊胞開窓術にて走行異常の左肝管を損傷し，再手術を要した１例を経験した．症例は60歳代，女性．腹部膨満感よりCTにて7個の肝囊胞を認め，最大のものは15cm超で肝前区域から内側区域を占拠していた．腹腔鏡下開窓術を施行し，術中，胆汁漏を認めたが，胆管末梢枝の判断でクリップにて閉鎖した．しかし，術後胆汁漏が続き，DIC-CTにて左肝管の途絶を認め，再手術を行った．結局，囊胞の圧排により左肝管のみグリソンから分離され囊胞前壁を走行しており，同部を含めた開窓による胆管損傷であった．腹腔鏡下囊胞開窓術は簡便な手法と思われるが，本症例のような胆管系の走行異常も十分に念頭に置き，治療すべきと思われた．

腹腔鏡下に摘出し得た磁器様胆囊の1例角　泰雄 , 鄭　充康 , 島田　悦司 12巻4号 , 2007年8月 , pp.385-389

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症例は65歳，女性．検診で磁器様胆囊を指摘された．術前検査にて胆囊癌合併の可能性は低いと考えられ，また胆囊管の石灰化がないので腹腔鏡下での摘出が可能と判断した．手技上の問題点として，（1）慢性炎症による大網および周辺臓器の癒着，（2）胆囊壁の硬化，および石灰化による胆囊の把持困難，（3）炎症による肝床部の剝離困難の3点が考えられたが，胆囊を穿孔させることなく摘出することができた．切除した胆囊は組織学的に悪性所見を認めなかった．磁器様胆囊は胆囊癌の合併頻度が高い疾患ではあるが，術前診断で胆囊癌合併の可能性が低く，かつ腹腔鏡下手術が可能と判断された症例に関しては，腹腔鏡下胆囊摘出術も選択肢になりうると考えられた．

魚骨の胃穿通に対して腹腔鏡下異物除去術を施行した1例永井　健一 , 村田　幸平 , 瀬下　巌 , 井出　義人 , 丸山　憲太郎 , 衣田　誠克 12巻4号 , 2007年8月 , pp.391-395

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症例は54歳，男性．心窩部痛，熱発にて当院を受診した．CTにて胃と肝臓の間に長さ約3cmの線状異物，肝外側区域および胃壁内に膿瘍を認めた．上部消化管内視鏡では胃幽門前庭部小彎側前壁に隆起を認めるのみであった．超音波下肝膿瘍穿刺ドレナージを施行し，膿瘍は縮小したものの炎症が消失せず，腹腔鏡下に異物除去術を施行した．異物は魚骨であった．術後肝膿瘍は消失し，経過は良好であった．魚骨の胃穿通による肝膿瘍の報告は少なく，腹腔鏡下に摘出した症例は本例が2例目である．腹腔鏡下手術は低侵襲であり拡大視が可能であるため，本例における異物除去には有効であった．

緊急腹腔鏡にて診断・治療した虫垂の癒着による絞扼性イレウスの1例及川　将弘 , 石川　啓 , 赤間　史隆 12巻4号 , 2007年8月 , pp.397-401

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症例は17歳の男性．急激に発症した下腹部痛を主訴に緊急入院となった．右下腹部を中心に強い圧痛と筋性防御を認めた．腹部US・CTにて，少量の腹水と盲腸の内側に糞塊と思われる内容物を含んだ管腔構造を認め，圧痛の部位と一致した．急性虫垂炎・メッケル憩室・内ヘルニアなどを疑い，緊急腹腔鏡下手術を施行した．気腹法にて観察すると，虫垂先端が腹壁に癒着してバンドを形成し，ここをヘルニア門として回腸が入り込み内ヘルニアとなっていた．虫垂と腹壁の癒着を剝離したところ絞扼は解除され，腸管の血流も改善したため腸切除は行わなかった．腹腔鏡下に虫垂切除を行い終了した．術後経過は順調で特に合併症を認めず，術後7日目に退院した．

左側胆囊に対し腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した1例藤田　恒憲 , 味木　徹夫 , 松本　拓 , 岡崎　太郎 , 松本　逸平 , 黒田　嘉和 12巻4号 , 2007年8月 , pp.403-407

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左側胆囊に対する腹腔鏡下胆囊摘出術を経験した．術前の腹部超音波検査，および腹部MRIにて胆囊結石症と診断し，門脈左枝に臍部が存在せず，門脈前区域枝が門脈臍部を形成して肝円索に連続し，その左側に胆囊を認めたことから右側門脈臍部形成による相対的左側胆囊と考えられた．術中胆道造影を併用した腹腔鏡下胆囊摘出術を施行したが，術中所見にて肝円索左側に胆囊が位置し，左側胆囊と診断した．左側胆囊の手術に際しては胆囊の屈曲によってカロー三角の展開が困難なうえに胆管走行異常を伴うこともあるため，術中胆管損傷に十分注意する必要があると考えられた．

早期腹腔鏡下胆囊摘出術が有効であった急性壊疽性無石胆囊炎の1例飯田　豊 , 鬼束　惇義 , 片桐　義文 12巻4号 , 2007年8月 , pp.409-413

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症例は56歳，男性．腹痛，嘔吐を主訴に来院した．エコーでは胆囊結石の所見を認めなかったが，sonographic Murphy徴候陽性であった．CTで胆囊壁周囲と肝表面に液体貯留を認めた．絶食，抗生剤投与など，初期治療においても臨床症状の改善がみられなかったため，発症より17時間後，腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した．胆囊壁の壊死と，肝下面，胆囊周囲に胆汁性腹水を認めた．カローの三角，肝床に炎症性変化を認め易出血性であったが，剝離操作は容易であった．本症例のように耐術症例で，腹水貯留をきたしPTGBD（percutaneous transhepatic gallbladder drainage）が禁忌である無石胆囊炎に対しても，早期LC（laparoscopic cholecystectomy）が有効である可能性が示唆された．

腹腔鏡下に摘出し得た腹腔内異物の1例―本邦報告32例の検討とともに― 藤原　立樹 , 光法　雄介 , 倉持　純一 , 星野　直明 , 小野　千尋 , 西岡　良薫 , 西村　久嗣 , 八重樫　寛治 12巻4号 , 2007年8月 , pp.415-420

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症例は45歳，女性．心窩部痛を主訴として来院した．腹部X線検査にて第四腰椎左側に針状の異物を認めた．腹部CT検査では胃壁を貫通する異物が疑われた．上部内視鏡検査を施行したが，異物は発見できなかった．腹腔内異物と診断し，腹腔鏡下に観察したところ，胃前庭部前壁より突出する金属片を認めた．異物を鉗子にて把持し摘出した．抜去部からの出血，胃液流出は認めなかったので，胃壁の縫合などの追加処置は行わなかった．異物は長さ3cmほどの螺旋状の針金であった．術後は胃管による減圧とプロトンポンプ阻害薬投与を行った．経過は良好で術後8日目に退院した．腹腔鏡下異物摘出術の1例として，本邦報告32例の考察とともに報告する．

術中上部消化管内視鏡を併用し腹腔鏡補助下に切除した空腸GISTの1例大成　亮次 , 向井　勝紀 , 天野　尋暢 , 濱田　博重 12巻4号 , 2007年8月 , pp.421-425

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症例は63歳の女性．下血に伴う高度の貧血にて入院した．腹部CTでは小腸に腫瘤を認め，小腸造影では腸管内腔の陰影欠損，腹部血管造影では第二空腸動脈から栄養される腫瘍濃染像を認め，空腸のGIST（gastrointestinal stromal tumor）を疑った．腹腔鏡補助下空腸切除術を施行したが，術中に腹腔鏡下の鉗子操作で上部消化管内視鏡の先進を誘導し，管腔内外からの観察を行い，粘膜下腫瘍と診断した．腫瘍は4.5×4.0×4.0cm大，管外発育型，充実性で粘膜面では潰瘍を形成していた．免疫組織学的に低リスク群のGISTと診断した．空腸腫瘍に対する腹腔鏡下手術時において，上部消化管内視鏡の併用は正確な診断と適切な治療法の選択のために有用である．

腹腔鏡下摘脾術を施行した脾Castleman病の1例吉田　卓弘 , 梅本　淳 , 本田　純子 , 山井　礼道 , 清家　純一 , 丹黒　章 12巻4号 , 2007年8月 , pp.427-431

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極めて稀な脾Castleman病に対する腹腔鏡下脾摘術を経験したので報告する．症例は55歳の女性．無症状であったが，検診の腹部超音波検査で，脾臓に径4.5cmの充実性，境界明瞭，低エコーを示す占拠性病変を指摘された．腹部CTでは，造影早期相で辺縁優位に不均一に造影され，後期相では周囲脾組織との境界は不明瞭であった．腹部MRIでは，内部は不均一で，T2強調像，T1強調像とも等～低信号であった．脾腫瘍に対し診断的治療として手術を施行した．脾の授動に先立ち，脾動脈を結紮・切離し，腹腔鏡下に安全に施行できた．病理組織学的診断はCastleman病（hyaline-vascular type）であった．

腹腔鏡下胆囊摘出術後早期に発生したポートサイトヘルニア嵌頓の1例大谷　裕 , 因来　泰彦 , 杉山　悟 , 清水　康廣 12巻4号 , 2007年8月 , pp.433-438

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細径トロッカー（5mm）刺入部に術後早期に発生したポートサイトヘルニア（port-site hernia：以下，PSH）の1例を経験した．症例は76歳の女性．2005年12月，C型慢性肝炎の経過観察中に指摘された胆石の手術目的で当科へ紹介された．2006年1月に腹腔鏡下胆囊摘出術（laparoscopic cholecystectomy：以下，Lap-C）を施行した．術後1日目に経口摂取を開始し，同日肝床部に留置したペンローズドレーンも抜去したが，その直後から嘔気・嘔吐が続いた．当初は麻痺性イレウスと診断し，絶食にて経過観察していたが，症状改善がまったくないため，術後5日目に腹部CT検査を施行したところ，右側腹部の細径トロッカー刺入部直下の筋組織内に嵌入する腸管を認めたため，緊急開腹術を施行した．小腸の一部が，右前腋窩線上の細径トロッカー刺入部直下の腹膜欠損部から腹直筋内に嵌入し，Richter型ヘルニアを呈していた．稀ではあるが，Lap-C後に細径トロッカー刺入部にもPSHの発生はある．PSHの本邦報告例の検討とともにその概要を報告する．

術前診断し腹腔鏡補助下に治癒しえた多発回腸脂肪腫による腸重積症の1例松田　明久 , 笹島　耕二 , 丸山　弘 , 宮本　昌之 , 横山　正 , 田尻　孝 12巻4号 , 2007年8月 , pp.439-443

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症例は72歳の女性．腹痛，嘔吐を主訴として来院し，腸閉塞の診断で入院となった．腹部CT検査で回腸は拡張し，内部にfat densityの腫瘤が集簇している像を認めた．大腸内視鏡検査で回腸が盲腸内に重積しており，重積先進部に表面平滑で，黄色および赤色調の多発した粘膜下腫瘍を認めた．以上の所見より，多発回腸脂肪腫による腸重積症と診断し腹腔鏡補助下回盲部切除術を施行した．漿膜面に発赤を伴い膨隆した回腸が，回盲弁から約10cmの部位まで重積していた．病理組織学的には良性の脂肪腫であった．画像診断の進歩に伴い，小腸脂肪腫は術前診断されることが多い．したがって，低侵襲である腹腔鏡補助下手術は良性脂肪腫による腸重積症に対して有用な治療法であると思われた．

手術手技

体内でのループ作成を不要とした新しい内視鏡下体内結紮法鷲尾　一浩 , 大村　泰之 , 西　英行 , 河合　央 , 上野　剛 , 間野　正之 12巻4号 , 2007年8月 , pp.445-448

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内視鏡下手術の普及に伴い，体内結紮が行われることも増えてきた．内視鏡下手術ではワーキングスペースが十分に得られない場合，体内での鉗子操作によるループ作成に手間取ることも多く，結紮糸の把持の際，余分な力が加わりやすいため結紮が緩みやすい傾向がある．今回，あらかじめ体外で二重のループを作成しておきslip knotテクニックを用いて結紮する，新しい内視鏡下体内結紮法の一方法を考案したので報告する．本法は，体内でのループ作成が不要なため，鉗子操作は直線的な動きのみでよく，閉め具合の調節が可能であること，通常使用する内視鏡下手術用器具で可能な手技であることなどの利点がある．

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欧文目次 12巻4号 , 2007年8月 , pp.337

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技術認定制度合格者についての訂正とお詫び 12巻4号 , 2007年8月 , pp.339

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｢日本内視鏡外科学会技術認定制度｣実施のお知らせ 12巻4号 , 2007年8月 , pp.340-360

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「日本内視鏡外科学会」入会申込書記入要領 12巻4号 , 2007年8月 , pp.450-451

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EVENT NEWS 12巻4号 , 2007年8月 , pp.452-462

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「日本内視鏡外科学会雑誌」投稿規定 12巻4号 , 2007年8月 , pp.464-465

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著作権譲渡同意書ならびに誓約書 12巻4号 , 2007年8月 , pp.466

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編集後記北島　政樹 12巻4号 , 2007年8月 , pp.468-469

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　最近，教授選考委員会では医学雑誌のインパクトファクター（impact factor : IF）が取り上げられることが多い．しかし臨床系の選考の場合にはIFと診療技術とのバランスが常に問題になる．

　小生，外科系教授の選考委員会のときに基礎系の教授に苦言を呈したことがある．「先生は病気になったときにIFで手術してもらいたいのですか，技術で手術を受けたいのですか」と．確か某大学では，IFの高い教授が選任されたが，手術の合併症が多く停年前に退職したという話を2，3聞いている．しかしながらIFの高い医学雑誌に掲載されることは医師である以上，誰もが望むことであり，手の届かないところにあるものに人は憧れるものである．

基本情報

日本内視鏡外科学会雑誌
12巻4号
(2007年8月発行)

電子版ISSN：2186-6643 印刷版ISSN：1344-6703 日本内視鏡外科学会

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