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特集 生活習慣病とポリジェニックスコア――ゲノムが拓く個別化医療の未来
ポリジェニックスコアの集団間予測性能格差
-――日本独自のゲノムデータの重要性
Cross-population disparities in polygenic score accuracy and the importance of genomic resources in Japan
菊池 武造
1,2
,
難波 真一
2,3
,
岡田 随象
2,3
Takezo KIKUCHI
1,2
,
Shinichi NAMBA
2,3
,
Yukinori OKADA
2,3
1東京大学医学部医学科
2同大学院医学系研究科遺伝情報学
3理化学研究所生命医科学研究センターシステム遺伝学チーム
キーワード:
ポリジェニックスコア(PGS)
,
集団間予測性能格差
,
遺伝的背景
,
遺伝子-環境交互作用
Keyword:
ポリジェニックスコア(PGS)
,
集団間予測性能格差
,
遺伝的背景
,
遺伝子-環境交互作用
pp.120-124
発行日 2026年7月11日
Published Date 2026/7/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298020120
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- 参考文献 Reference
ポリジェニックスコア(PGS)は精密医療の鍵とされるが,欧米でのデータに依存しがちな現在のPGSは,非欧州系集団における予測精度の著しい低下(予測性能格差)が喫緊の課題となっている.この格差は,集団間の連鎖不平衡(LD)やアレル頻度といった遺伝的背景の違いに加え,環境因子との相互作用(遺伝子-環境交互作用;G×E)や疾患サブタイプの構成比の差に起因することが示唆されている.近年の統計的手法の発展により,複数集団の統合解析やLD補正が進んでいるが,依然として予測性能格差は解消されていない.一方,日本人集団を対象とした最新の研究では,生活習慣の違いに起因するG×E効果や,特定のパスウェイにおける集団間の寄与の差異が明らかになりつつある.欧米データの転用のみならず,国内独自のゲノムデータの拡充と多様な集団の解析によって,真に公平な個別化医療の実現と普遍的な病態バイオロジーの解明が期待される.

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