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第5土曜特集 がん医療の最前線 臨床と研究の共創
がんの治療
腸内細菌研究のがん医療への応用
Application of gut microbiome research to cancer medicine
神谷 知憲
1
,
大谷 直子
1
Tomonori KAMIYA
1
,
Naoko OHTANI
1
1大阪公立大学大学院医学研究科病態生理学
キーワード:
腸内細菌叢
,
がん治療
,
GOMS(gut onco-microbiome signatures)
Keyword:
腸内細菌叢
,
がん治療
,
GOMS(gut onco-microbiome signatures)
pp.843-850
発行日 2026年5月30日
Published Date 2026/5/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu297090843
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- 参考文献 Reference
ヒト腸内には数十兆~百兆個の腸内細菌が生息しているといわれ,その集合体である腸内細菌叢(マイクロバイオーム)は,代謝,免疫,上皮バリア維持など多面的に宿主の生理に関与することが明らかとなり,近年 “もうひとつの臓器” ともいわれている.がん領域においても,腸内細菌由来の代謝物・毒素,あるいは腸管バリア破綻を介した微生物成分の全身移行や,腸で感作された樹状細胞の移行が,がん微小環境における免疫応答や免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の効果に関与することが報告されている.さらに,腸内細菌の酵素が薬物動態にも作用し,腸内細菌叢ががんの発症・進展のみならず治療応答性にも影響することが示されつつある1).腸内細菌叢に影響を及ぼすことができる手法として,従来から菌そのものの摂取であるプロバイオティクスや,菌叢を変化させるプレバイオティクスが示唆されてきたが,近年は特定の腸内細菌を標的としたファージ療法やファージ酵素を利用した標的化手法も開発され2,3),注目されている.本稿では,腸内細菌とがんの関係を概説し,がん医療への応用可能性と今後の展望を述べる1,4).

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