Japanese
English
特集 透析患者に合併する循環器疾患
病態と治療《循環器系にもたらす効果》
カルシウム・リン管理
Cardiovascular effects of calcium and phosphorus management
島村 典佑
1
,
中川 洋佑
1
,
駒場 大峰
1
SHIMAMURA Norisuke
1
,
NAKAGAWA Yosuke
1
,
KOMABA Hirotaka
1
1東海大学医学部内科学系腎内分泌代謝内科学
キーワード:
メンケベルグ型動脈硬化
,
カルシプロテイン粒子(CPP)
,
弁石灰化
,
致死的不整脈
Keyword:
メンケベルグ型動脈硬化
,
カルシプロテイン粒子(CPP)
,
弁石灰化
,
致死的不整脈
pp.809-814
発行日 2026年6月25日
Published Date 2026/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002482
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- 参考文献 Reference
はじめに
慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(chronic kidney disease-mineral and bone disorder:CKD- MBD)は,カルシウム(Ca)・リン(P)代謝異常,ビタミンD代謝異常および二次性副甲状腺機能亢進症を生じることで,骨病変のみならず血管・軟部組織の石灰化や心肥大などを引き起こし,生命予後にも深刻な影響を及ぼす全身性疾患概念である1)。特に透析患者ではこの病態が高度に進展しており,心血管疾患(cardiovascular disease:CVD)の発症や死亡のリスクと強く関連している。わが国の透析患者の死因の27.2%をCVD(心不全,脳血管障害,心筋梗塞の合計)が占めていることから2),CKD-MBDを適切に管理し,CVDを予防することがきわめて重要である。特にCa・P代謝異常は,血管石灰化,弁石灰化,心筋障害,不整脈など多彩な循環器病態に関与する。本稿では,Ca・P管理が循環器系にどのような臨床的効果をもたらしうるかという観点から,病態と治療戦略について概説する。

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