特集 既存のガイドラインを透析患者にどう活用するか
3.弁膜症
藤井 秀毅
1
1神戸大学大学院医学研究科腎臓内科/腎・血液浄化センター
キーワード:
弁膜症
,
弁石灰化
,
血液透析患者
Keyword:
弁膜症
,
弁石灰化
,
血液透析患者
pp.1009-1015
発行日 2019年7月10日
Published Date 2019/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000984
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透析患者の重要な心血管合併症の一つとして,弁膜症が知られている.僧帽弁閉鎖不全症,僧帽弁狭窄症,大動脈弁閉鎖不全症,大動脈弁狭窄症がおもな弁膜症であるが,そのなかでもとくに透析患者において頻度が高いのが,大動脈弁狭窄症である.そして,透析患者における弁膜症に特徴的であるのが,体液量の変化による圧パラメーターの変化,そして弁の石灰化である.治療方針を決める際にも,ガイドラインを鵜呑みにするのではなく,透析患者の特徴を考え,それに応じた治療方針を決めていくことが重要であると考えられる.これらの患者の特徴をよく理解し,適切な治療を行うことが予後改善につながるのではないかと思われる.
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