Japanese
English
- 有料閲覧
PPV購入案内
2,200円 (2,000円+税10%) こちらは、1054ページから1069ページの文献です。購入には医書.jp本会員登録が必要です。
会員登録完了後に改めて上記「購入サイトへ」を選択してください。
または「購入サイトへ」選択後に「購入ログイン」、「新規会員登録」の順に進んでください。
会員登録について詳しくはをご確認ください。
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
脛骨プラトー骨折(tibial plateau fracture:TPF)の治療において良好な機能成績を獲得するためには,関節面の解剖学的整復と下肢アライメントの再建が必須である.一般的にTPFの機能成績に関与する因子は,年齢,骨質,骨折重症度(AO/OTA分類type 41C),軟部組織(靱帯,半月板)損傷,関節面の整復精度,骨折前の下肢アライメント獲得があげられる.筆者は観血的整復内固定術(open reduction internal fixation:ORIF)を行ったTPFの治療成績として,術後1.5年以上追跡できた54例(平均追跡期間4年4ヵ月)1),術後5年以上追跡できた29例(平均追跡期間7年11ヵ月)2)について報告してきた.これらはともに従来のスクリューによるORIF例が対象であったが,2000年以前[locking compression plate(LCP)使用前]の長期機能成績に関与する成績不良因子は,観察時3mm以上の関節面陥没,脛骨プラトーの5mm以上のwidening,関節不安定性の残存,脛骨プラトーの内反位残存,半月板切除,受傷時関節面1cm以上の陥没,関節面中央の陥没などがあげられていた.筆者の報告1,2)では,大腿脛骨角(femorotibial angle:FTA)や脛骨プラトー傾斜角といった下肢アライメントは機能成績に影響しておらず,受傷時年齢が60歳以上で内側に変形性膝関節症の既往がある症例で成績が低かった.その当時の結論としては,術後2年までの機能成績が良好であれば,長期の予後はある程度維持されると考えていた.近年はTPFにプレートを用いてORIFを行う場合,LCPを使用するのが一般的である.LCPは角度安定性が高く従来のプレート固定よりも下肢アライメントや関節面の良好な整復位維持が期待されるため,LCP使用例におけるTPFの長期成績は興味深い.自験例として2004年以降にLCPを用いてORIFを行ったTPF AO/OTA分類type B/C 155(開放骨折20)例のうち,把握できている人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)移行例は4例であった.うち2例は本稿で後述するが,別の2例は38歳と62歳の男性で,ともに高エネルギー外傷によるtype C3.3であった.それぞれ術後2年3ヵ月と術後1年3ヵ月に疼痛および歩行障害のためにTKAに移行した.過去に報告1,2)した症例群と比べて大学附属病院における症例は,外傷の重症度は高く高齢者も多いため単純な比較はできないが,ある一定の割合でTPFのORIF後機能成績不良例に対してTKAに移行する症例はあり,追跡期間が長くなればTKA移行例は増加することが予想される.本稿ではTPFにORIFを行い長期に追跡しえた自験例に加え,文献(2000年以降)的考察を交えてTPFの治療戦略とその予後について考える.

© Nankodo Co., Ltd., 2026

