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連載 ガイドラインを読み解いて活かす! がん患者の精神・心理ケア【7】
せん妄に対する非薬物療法
~「がん患者におけるせん妄ガイドライン2025年版」を読み解く①~
菅野 雄介
1
,
小林 成光
2
,
角甲 純
3
1東京科学大学大学院保健衛生学研究科
2東邦大学看護学部
3三重大学大学院医学系研究科看護学専攻
pp.525-529
発行日 2026年9月1日
Published Date 2026/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango31_525
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はじめに
がん患者のケアにおいて,「急に落ち着かなくなる」「夜間に点滴を抜こうとする」「呼びかけへの反応が鈍く会話がかみ合わない」といった場面に遭遇することは少なくない.その背景にはせん妄が存在することが多い.
せん妄は,急性に発症し,注意・意識・認知の障害を特徴とし,精神運動活動や睡眠覚醒リズムの変化を伴う症候群であり1),その発症頻度は高く,がん患者のあらゆる段階で認められる.せん妄は患者本人の苦痛や転倒・自己抜去などの危険につながるだけでなく,家族の強い不安や,医療者の対応困難感にも直結する深刻な課題である.かつては発症後の薬物療法が注目されがちであったが,欧州がん治療学会(European Society for Medical Oncology:ESMO)2)や米国精神医学会(American Psychiatric Association:APA)3)などの国際的なガイドライン,および国内の最新ガイドラインにおいても,戦略の中核は「リスク評価」と「非薬物療法による発症予防」に据えられている.とくに非薬物療法による予防的介入は,多くのメタ解析によってその有効性が示されており,エビデンスに基づく実践として広く重視されつつある4).
本稿では,がん患者と家族への看護場面で,最新のガイドラインの知見を現場でどう実践に活かすかを考えたい.

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