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第1特集 特選! 医学教育のエビデンス
教える前に学びたい医学教育
データを活用した教育改善
尾上 剛史
1,2
1名古屋大学医学部附属病院 卒後臨床研修・キャリア形成支援センター
2名古屋大学医学部附属病院 総合医学教育センター
pp.60-64
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2026010010
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はじめに:なぜデータが教育改善に必要か
高等教育においては近年,教育活動の質を社会に対して説明し,継続的に改善することが求められている.とくに医学教育においては,適切な社会インフラとしての医療を提供できる医療者を輩出するという社会的責務があるため,質保証の重要性はほかの分野以上に大きい.
従来は徒弟制的な指導のもと,学生や研修医が指導医の診療を見学して学ぶ形や,講義型教育で教員が「何を教えたいか」という観点で内容を決定する形が主流であった.しかし,教育の質保証を重視する現在においては,学習者が何を学び,どのような経験を積み,何ができるようになったのかという成果の把握こそが重視される.教育プログラムの目的や学習者のニーズを踏まえ,常に教育内容や方法を見直すPDCAサイクルを回すことが不可欠であり,その基盤として教育現場からのデータが欠かせない.
本稿では,教育改善におけるデータ活用の考え方を整理し,大学におけるdata-drivenな教育改善のための仕組みであるinstitutional research(IR)の実例や,現場の若手指導医でも取り組みやすいデータ収集と活用の具体策について紹介する.

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