Japanese
English
特集 生検の進歩
II 生検に応用できる技術
3 フローサイトメトリー
高橋 学
1
,
佐々木 功典
1
,
村上 知之
1
Manabu TAKAHASHI
1
,
Kousuke SASAKI
1
,
Tomoyuki MURAKAMI
1
1山口大学医学部第二病理学教室
pp.1363-1368
発行日 1987年10月30日
Published Date 1987/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913492
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- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
多様性に富んだ細胞集団の特徴を正確に把握するには,多数の細胞(数千〜数万個)の測定が必要である.個々の細胞の測定が正確であろうとも,数百個の細胞を測定して得られる細胞分布は,徳川時代の日本地図のようなものである.ランドサットの時代には通用しない.DNAヒストグラムにおいて,棒グラフの幅が広くては,異常なDNA量をもつ細胞も正常の細胞と区別できないし,分割を細かくすると,一つの棒グラフに属する細胞数が減り,ヒストグラムは安定しない.測定精度と測定速度を同時に飛躍的に向上させるには,フローサイトメトリー(FCM)の技術を活用するのがよい.
FCMは,蛍光色素で染めた細胞を高速度で流し,細い光束を当てて,各個細胞内の物質を測定する技術である.毎秒数千個(高精度の測定には毎秒千個以下)の細胞を測定して電子計算機に入力するとともに,ヒストグラムを描き,あるいは複数個のパラメーター(例えばDNA量とRNA量)を測定し,その測定値(例えばDNA量とRNA量の測定値)に基づいて細胞を二次元座標上にプロットし,細胞集団の形態をリアルタイムで表示することも可能とした.その意味において,フローサイトメータ9は<細胞データの電算機入力装置>であり,<細胞集団顕微鏡>である.

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