Japanese
English
症例
Multilocular Peritoneal Inclusion Cystの1例—その治療法に関する考察
武内 享介
1
,
望月 眞人
1
,
北沢 荘平
2
,
中嶌 一彦
3
,
北垣 壮之助
3
,
古結 一郎
3
1神戸大学医学部産婦人科
2神戸大学医学部第2病理学
3千船病院産婦人科
pp.1615-1618
発行日 1996年12月10日
Published Date 1996/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902791
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- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Multilocular peritoneal inclusion cyst (MPIC)は嚢腫様の中皮増殖を主体とする多房性の非上皮性嚢胞で,既往の腹部手術による腹膜の障害を原因として発生するとされている.今回,再発をきたしたMPICに対して経腟超音波下に穿刺後,ダナゾールによる卵巣機能抑制にて再発を防止し得た症例を経験した.症例は50歳で単純子宮全摘術後,1年前に卵巣腫瘍にて開腹術を施行,組織診断ではMPICであった.今回初診時,超音波,CTで7×llcmの多房性嚢胞を認め,MPICの再発を疑った.経腟超音波下にダグラス窩より嚢胞を穿刺吸引し,嚢胞液中に反応性中皮細胞を確認した.その後外来にてダナゾール投与を1年間施行し,3年9か月時点で再発を認めていない.MPICは頻回手術の原因ともなるので,腹部手術後に認められた腫瘤に対してはその可能性の考慮が必要である.経腟的嚢腫穿刺と薬剤による卵巣機能抑制の組み合わせはMPICに対する治療の選択肢として位置づけられ,その長期的効果の検討をする必要がある.

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