Japanese
English
研究と報告
社会復帰の社会学—分裂病者の社会的適応についての基本的構造
Sociological Analysis on the meaning of Rehabilitation: An Elemental Structure on the Social Adaptation of Schizophrenic Patients
榎本 稔
1
Minoru Enomoto
1
1成増厚生病院
1Narimasu Kosei Hospital
pp.701-709
発行日 1971年7月15日
Published Date 1971/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201776
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- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
最近十数年間,向精神薬の長足の進展と,いわゆる生活療法的アプローチにより,分裂病者の社会復帰は強力におしすすめられてきている。幸い,労働力不足の社会状況は分裂病者の就労を容易にし,社会復帰の大きな促進的要因をなしている。
しかしながら,われわれが社会復帰あるいはアフター・ケアの臨床において最も苦慮するところは,現実社会における病者の心理状況,異常行動による生活の破綻,あるいは疾病の再燃増悪等の予測が著しく困難なことである。現在の精神病院での社会復帰方法論は,社会から隔離された病院内における,病者の心理や行動特性に基づいて方針をたてており,病者の復帰してゆく社会の構造・機能や規範との関連を等閑にしている。

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