Japanese
English
今月の主題 癌治療の最前線
免疫療法
免疫療法の実際
服部 孝雄
1,2
1広島大原医研
2広島大外科
pp.1126-1128
発行日 1977年8月10日
Published Date 1977/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207315
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- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
近年,癌の免疫療法が一躍脚光を浴びている.この異常とも思えるブームが,免疫療法に対する過大な期待につながりはしないか,という心配の方がむしろ大きいくらいである.すでに,しばしば指摘されているように,現在臨床に使われている癌の免疫療法は,すべて非特異的な免疫療法ばかりで,特異的なものは,まだ臨床に使えるところまでに至っていない.したがって,免疫療法単独で大きな効果を期待するのはまったく無理なことであり,現状では,あくまでも手術療法,放射線療法,あるいは化学療法などの補助の意味で使用されるべきである.
一方,癌患者では,一般に癌の進行とともに免疫能が低下することが知られている,免疫能があるレベル以下に低下したような癌の患者では,免疫療法も含めて,化学療法などの治療効果がほとんど期待できないことも知られている.したがって,このような患者は免疫療法の適応とならない,という考えも一部には示されているが,これは進行癌患者にはいかなる治療も無意味であるという考えと共通である.現状では一時的な効果でも,進行癌の治療としては十分に意味があるはずであり,そこまでも否定することはできない.先にも述べたように,癌の免疫療法が補助的な療法である以上,もしそれに大きなマイナスがないのであれば,積極的に併用して,少しでも化学療法などとの併用効果を期待しようという考え方は,それなりに十分有意義なことと考えたい.

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