特集 喘息・COPDと関連疾患の重要知識Up-to-date
喘息・COPDの治療
アレルゲン免疫療法の意義と実際
中込 一之
1,2
1埼玉医科大学呼吸器内科
2埼玉医科大学アレルギーセンター
キーワード:
アレルゲン免疫療法
,
免疫療法
,
SCIT
,
舌下免疫療法
,
SLIT
Keyword:
アレルゲン免疫療法
,
免疫療法
,
SCIT
,
舌下免疫療法
,
SLIT
pp.2264-2267
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229905
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Point
◎アレルゲン免疫療法は,アレルギー疾患の症状を改善させるだけでなく,自然経過を修飾し,その寛解を誘導しうる治療法である.皮下注射による免疫療法(SCIT)と舌下免疫療法(SLIT)がある.SLITは簡便で安全性が高く,非専門医でも導入しやすい.
◎本療法には,①治療を中止しても年余にわたり効果が維持される,②新規のアレルゲン感作を抑制するなどの自然経過の修飾作用が報告されており,薬物療法とは異なった意義が期待できる.
◎喘息におけるダニSCITの一般的な適応は,軽症から中等症で呼吸機能が正常なアトピー型喘息である.鼻炎では,ダニアレルギー性鼻炎の全患者で適応となる.
◎ダニSLITの本邦における保険適用疾患はアレルギー性鼻炎であるが,鼻炎合併喘息では投与可能であり,喘息に対する効果も期待できる.
◎スギ花粉症に対するSCITおよびSLITの適応は,スギ花粉症の全患者である.花粉症は喘息の増悪因子であり,合併する喘息コントロールに対する効果も期待される.
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