連載 こころのフューチャー・デザイン―「未来人」からみた現代の精神医学
フューチャー・デザインの方法③「今を疑う」逆説的思考―脳の中の火付け細胞ミクログリアと「死の欲動」
加藤 隆弘
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1九州大学大学院医学研究院精神病態医学
pp.937-942
発行日 2024年12月5日
Published Date 2024/12/5
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はじめに
「フューチャー・デザイン(Future Design)」とは,持続可能な社会を創出するために,存在しない将来世代に代わって「仮想将来世代」の未来人を現世代(いま・ここ)に導入し,新たな社会を創造する枠組みのことです。連載では,フューチャー・デザインを導入し,現代の精神医学における諸問題・課題について読者の皆さんと考える場を提供しています。フューチャー・デザインを精神医学・精神医療の世界に取り入れることで,七世代先の将来世代のための精神医学・精神医療をいまから築いてゆけるはずです。フューチャー・デザインのメソッドには,ウォーミングアップとして現在世代から過去世代を眺める「パストデザイン」(第3回で紹介)と,未来人になり現在世代を眺める「フューチャー・デザイン」(第4回で紹介)があります。今回は,筆者(私)がいま取り組んでいる精神分析と生物学的精神医学との風変わりな融合研究の発端を,フューチャー・デザインの方法の一つである「今を疑う」メソッドとともに紹介します。

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