特集 臨床的時間論―生きた時間の回復と治癒
風景構成法に通底する風景巡礼の時間
坂中 尚哉
1
1香川大学
pp.540-544
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
I はじめに
心理療法には実に多くの技法があるが,まずは対面でのやり取りをその基本としており,限界の定められた空間であるからこそ内界の豊かな表出が促されると考えられている。それを支える面接構造として,人,場所,時間,料金の枠がある。クライエントとセラピスト双方がこうした外的な枠組みについて共に理解しようとする,内的な枠組みの生成こそが心的探求につながると思われる。
筆者は,自身の心理臨床実践において,夢や箱庭,描画法などのイメージを介したアプローチを用いることが多い。本小論では,風景構成法をテキストとして読み込み,そこに織り込まれている一回性,風景構成法の時間について論じる。

Copyright© 2024 Kongo Shuppan All rights reserved.