論評
医療情報基盤としての電子カルテの今後⑴
診療報酬改定と補助金が導く電子カルテ全国連携
高橋 泰
1
1国際医療福祉大学大学院教授
pp.16-21
発行日 2026年4月21日
Published Date 2026/4/21
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO2997005
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はじめに 日本の医療DXが「構想」から「実装」へ移りつつある現在、電子カルテは依然として医療情報システムの中心に位置している。しかし今後10年を展望すると、電子カルテは“院内の基幹システム〟として主役の座を維持し続けるというより、これからは、病院ごとにばらばらに医療情報を管理するのではなく、全国で医療情報をやり取りできる共通の土台の上で、各病院の電子カルテがつながる形へと変わっていく可能性が高い。言い換えれば、各病院の電子カルテはそれぞれ独自に存在し続けるが、外部と情報をやり取りする「共通の接続部分」を持つようになり、全国共通の仕組みの中で動くようになるということである。 ただし、ここで誤解してはならないのは、電子カルテ自体の重要性や役割が小さくなるわけではないという点である。電子カルテは、診療記録を残すだけの道具ではない。

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