形態検査結果デジタル処理の臨床応用・1
電子カルテシステムとの連携
國井 重男
1
,
橋本 庄太
2
,
和田 大介
3
1東北大学医学部附属病院メディカルITセンター
2東日本電信電話(株)法人営業本部e-Japan推進部医療ソリューション
3西日本電信電話(株)ソリューション営業本部ソリューションビジネス部産業ビジネスグループIT戦略チーム
pp.739-742
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100706
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システム連携の目的
レポートの電子化を考えるうえで当然ながら電子カルテとの連携が基本となるがただ繋がればよいのではない.繋ぐことで業務効率,医療サービスをどう改善していくかをあらかじめ明確に目標を立てておく必要がある.電子カルテと部門システムとの連携は依頼者(医師)と患者とにかかわる情報を部門のスタッフとの間でコミュニケーションを取るための重要なツールある.したがって,患者プロフィールと依頼内容とが明確に伝達されることにより品質の高い検査を実施することとできる限り短時間でレポートを返すこととが目的である.したがって,一度システムに登録した情報は部門を越えても最大限に活用する考えかたが必要である.その意味で患者属性情報〔氏名(カナ・漢字),性別,生年月日,年齢〕は,感染症をはじめ患者プロフィール(身体状況,血液型,薬品・食物アレルギー,各種感染症の有無など)は必ず連携をとる情報として認識しておいてほしい.放射線検査,内視鏡検査などの生理検査系は患者の薬剤アレルギーや身体情報を把握し患者様への配慮ができる情報を電子カルテ側から送信してもらうことが必要である.また依頼情報の進捗を表すステータスが管理できる仕組も必要である.検査時間が比較的長い検査の状況を依頼側へつねに提供することで問い合わせが減少させられるからである.ステータスは例えば内視鏡であれば,依頼⇒受付⇒検査⇒速報⇒最終報告となる.
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