論評
ドイツ過疎地での家庭医確保策
吉田 恵子
1
1調査コーディネーター・独日通訳・青森県立保健大学大学院非常勤講師
pp.16-22
発行日 2024年10月21日
Published Date 2024/10/21
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO2943005
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はじめに ドイツでは、地域医療の要である家庭医が、医師偏在や働き方の変化などにより、過疎地を中心に不足してきている。これに対し、医師配置計画や経済的インセンティブを使った対策が講じられ、まだ十分とはいえないものの一定度の効果は出ている。 本稿ではドイツの家庭医の役割、家庭医の偏在・不足の要因、主な対策と効果、新たな動きを概観していく。日本でも、偏在により地域医療を支える診療所・中小病院で働く医師が不足している。医師を計画配置するという異なる枠組みのなかではあるが、経済的インセンティブを中心に実施してきたドイツの家庭医偏在対策は、参考になる面が少なからずあると思われる。
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