特集 アレルギー疾患
総説 押さえておきたい基本知識
IgE抗体検査の考え方
杣 知行
1
1埼玉医科大学呼吸器内科,アレルギーセンター
キーワード:
▶IgE依存性アレルギー反応はGell and Coombs分類のⅠ型アレルギーに相当する.
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▶感作アレルゲン同定をするための検査には,血中アレルゲン特異的IgE抗体検査,皮膚テスト,BATがある.
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▶IgEは石坂夫妻らによって発見された分子量約190kDaの免疫グロブリンである.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査の測定方法には,蛍光酵素免疫測定法と化学発光免疫測定法,酵素免疫測定法がある.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査には,アレルゲンを個別に測定する3種類のシングルアレルゲンアッセイ法と,多種類のアレルゲンをまとめて測定する5種類のマルチアレルゲンアッセイ法がある.
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▶マルチアレルゲンアッセイ法はスクリーニングには有用であるが,疾患との関連性が低いアレルゲンも陽性となることが多く,病歴や症状の有無を確認して解釈をする.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査は0.35kUA/mL未満(クラス0)を陰性と判定する.
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▶皮膚テストは被疑アレルゲンに対する患者の皮膚反応のサイズで判定する.
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▶BATは末梢血好塩基球表面に結合しているIgEと添加アレルゲンとの反応を,CD203c発現定量やCD63発現定量,ヒスタミン遊離量で判定する.
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▶アレルギーを誘発する物質を粗抗原といい,粗抗原中のアレルゲンとなるタンパクをアレルゲンコンポーネントという.
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▶IgE抗体が認識する特定部位(抗原気質,エピトープ)の同様構造を,異なるタンパク質が有する場合,IgE抗体が両タンパク質に結合することを交差反応という.
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▶総IgE抗体が異常高値を認めるとき,寄生虫感染や高IgE症候群などの鑑別疾患を考慮する.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査や皮膚テストが陽性であることは,当該アレルゲンへの感作があることを示し,症状との関連性が必ずあることを示すものではない.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査はIgE抗体の定量化,高い再現性,簡便さが利点であり,未知のアレルゲンの測定をできないことが欠点である.
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▶皮膚テストは生体反応に近い検査で,未知のアレルゲンの検査も可能である.
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▶皮膚テストは高い検出率や短時間での判定,簡便性が利点であり,薬剤や検査部位の皮膚の状況,施行者の技術が影響する欠点がある.
Keyword:
▶IgE依存性アレルギー反応はGell and Coombs分類のⅠ型アレルギーに相当する.
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▶感作アレルゲン同定をするための検査には,血中アレルゲン特異的IgE抗体検査,皮膚テスト,BATがある.
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▶IgEは石坂夫妻らによって発見された分子量約190kDaの免疫グロブリンである.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査の測定方法には,蛍光酵素免疫測定法と化学発光免疫測定法,酵素免疫測定法がある.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査には,アレルゲンを個別に測定する3種類のシングルアレルゲンアッセイ法と,多種類のアレルゲンをまとめて測定する5種類のマルチアレルゲンアッセイ法がある.
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▶マルチアレルゲンアッセイ法はスクリーニングには有用であるが,疾患との関連性が低いアレルゲンも陽性となることが多く,病歴や症状の有無を確認して解釈をする.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査は0.35kUA/mL未満(クラス0)を陰性と判定する.
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▶皮膚テストは被疑アレルゲンに対する患者の皮膚反応のサイズで判定する.
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▶BATは末梢血好塩基球表面に結合しているIgEと添加アレルゲンとの反応を,CD203c発現定量やCD63発現定量,ヒスタミン遊離量で判定する.
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▶アレルギーを誘発する物質を粗抗原といい,粗抗原中のアレルゲンとなるタンパクをアレルゲンコンポーネントという.
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▶IgE抗体が認識する特定部位(抗原気質,エピトープ)の同様構造を,異なるタンパク質が有する場合,IgE抗体が両タンパク質に結合することを交差反応という.
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▶総IgE抗体が異常高値を認めるとき,寄生虫感染や高IgE症候群などの鑑別疾患を考慮する.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査や皮膚テストが陽性であることは,当該アレルゲンへの感作があることを示し,症状との関連性が必ずあることを示すものではない.
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▶血中アレルゲン特異的IgE抗体検査はIgE抗体の定量化,高い再現性,簡便さが利点であり,未知のアレルゲンの測定をできないことが欠点である.
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▶皮膚テストは生体反応に近い検査で,未知のアレルゲンの検査も可能である.
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▶皮膚テストは高い検出率や短時間での判定,簡便性が利点であり,薬剤や検査部位の皮膚の状況,施行者の技術が影響する欠点がある.
pp.1414-1420
発行日 2026年10月1日
Published Date 2026/10/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.10_007
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はじめに
アレルギーはさまざまな抗原に対して起こる過剰な免疫応答である.その反応形式により古典的には4つに分類されGell and Coombs分類と称される.これらの型のうちIgEが関係するⅠ型アレルギーが狭義のアレルギーとして広く認識されている.Ⅰ型アレルギーは,IgEが好塩基球あるいはマスト細胞表面に存在する,高親和性IgE受容体Ⅰ(FcεRⅠ)と結合状態にあり,アレルゲンの再曝露により反応し,架橋後細胞から遊離されるヒスタミンなどの化学伝達物質により惹起される.

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