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特集 小児臨床検査2024
Ⅹ.アレルギー検査
4.総IgE値,特異的IgE抗体価
Total IgE levels, specific IgE antibody titers
堀向 健太
1
Kenta Horimukai
1
1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター小児科
キーワード:
IgE
,
免疫グロブリンE
,
特異的IgE抗体価
,
コンポーネント検査
,
経口負荷試験
Keyword:
IgE
,
免疫グロブリンE
,
特異的IgE抗体価
,
コンポーネント検査
,
経口負荷試験
pp.329-333
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001949
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はじめに
免疫グロブリンE(IgE)は,1966年に石坂公成・照子夫妻らにより発見された,2つの重鎖と2つの軽鎖からなる分子量約188,000の免疫グロブリンである。マスト細胞や好塩基球にある高親和性IgE受容体FcεRIに結合して存在しており,アレルゲンが体内に侵入するとIgEがアレルゲンに結合してFcεRIを架橋させ,さまざまな即時型アレルギー反応をひき起こす。
IgE抗体検査は,ダニ,卵,スギ花粉など特定のアレルゲンに対する血液中のIgE抗体の量を測定し,さまざまなアレルギー症状の原因となるアレルゲンを特定するために不可欠な検査であり,IgE抗体が作られた状態を「感作」という。食物アレルギーの確定診断は感作のみで行うわけではなく,ゴールドスタンダードは食物経口負荷試験であり,事前に確認した特異的IgE抗体価は,あくまで予想される確率を確認するものである。
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