特集 脳血管障害
治療 再発・死亡抑制のための治療選択と患者支援
脳卒中リハビリテーション診療の現状─急性期から生活期まで─
篠原 孝幸
1
,
角田 亘
1
1国際医療福祉大学医学部リハビリテーション医学教室
キーワード:
▶急性期リハ診療はより早期から開始することが望ましく,廃用症候群の発生を予防しながら,神経機能の回復を目指す.
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▶回復期リハ診療では,神経機能の回復のみならずADLの向上を目指して,歩行訓練,ADL訓練,摂食嚥下訓練,高次脳機能障害に対する訓練などを進める.
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▶リハ科医は,疾患を治療するのみならず,多職種と協力しながら多面的に患者の人生にアプローチすることが望まれる.
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▶高次機能障害に対しては,患者個々の症状や生活スタイルに合わせた訓練指導を行う必要がある.
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▶生活期リハ診療の提供体制には,介護保険サービスとして提供される訪問リハと通所リハ,医療保険で提供される外来リハがある.
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▶訪問リハ,通所リハ,外来リハにはそれぞれの特徴があるため,患者個々の症状や生活に合わせて適切に選択するのがよい.
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▶近年においては,脳卒中に対する新しいリハ訓練が考案されており,特にロボットやVRを使用した訓練が広まってきている.
Keyword:
▶急性期リハ診療はより早期から開始することが望ましく,廃用症候群の発生を予防しながら,神経機能の回復を目指す.
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▶回復期リハ診療では,神経機能の回復のみならずADLの向上を目指して,歩行訓練,ADL訓練,摂食嚥下訓練,高次脳機能障害に対する訓練などを進める.
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▶リハ科医は,疾患を治療するのみならず,多職種と協力しながら多面的に患者の人生にアプローチすることが望まれる.
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▶高次機能障害に対しては,患者個々の症状や生活スタイルに合わせた訓練指導を行う必要がある.
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▶生活期リハ診療の提供体制には,介護保険サービスとして提供される訪問リハと通所リハ,医療保険で提供される外来リハがある.
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▶訪問リハ,通所リハ,外来リハにはそれぞれの特徴があるため,患者個々の症状や生活に合わせて適切に選択するのがよい.
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▶近年においては,脳卒中に対する新しいリハ訓練が考案されており,特にロボットやVRを使用した訓練が広まってきている.
pp.98-103
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.01_020
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はじめに
脳卒中に対するリハビリテーション(以下,リハ)診療は,急性期から回復期を経て生活期に至るまで,seamlessly(継ぎ目なし)に提供されることが望ましい.しかしながら,リハ診療の内容は各期によって異なる(図1)1).発症後早期はfirst strategyとして,片麻痺や失語症など神経症状そのものの回復を目指す訓練を提供する.神経症状が回復すれば,それに伴い日常生活動作activities of daily living(ADL),社会活動,人生の質quality of life(QOL)の向上も期待される.しかしながら,訓練を行ったものの神経症状が残存してしまう患者は少なからず存在する.そのような場合にはsecond strategyとして,“神経症状が残存していてもADL・社会活動・QOLを向上させる”ことを目指す訓練や支援(歩行障害に対する下肢装具の作製,上肢麻痺に対する自助具の使用,介護保険サービスの利用,家屋改修など)を提供する.

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