特集 肺 炎
                        
                        
                
                  
                  
              
              
              
                  
                  
                  
                  
                            
                                    セミナー 肺炎診療のさまざまな側面におけるポイント
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    細菌性肺炎の検査の進め方
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                腰山 裕貴
                                            
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                                                山本 善裕
                                            
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                  1富山大学附属病院感染症科
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
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                                    ▶高齢者や免疫抑制者では食欲や活動性の低下など,肺炎と直接関連ない症状で受診する場合もある.
                                
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                                    ▶抗菌薬の先行投与により微生物検査の陽性率は著明に低下するため,可能な限り抗菌薬投与前の検体採取が望ましい.
                                
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                                    ▶グラム染色は簡便性と迅速性に優れるため,原因微生物をある程度推定してエンピリック治療を開始することができる.
                                
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                                    ▶検査の目的と臨床医が疑う微生物を細菌検査室へ伝えることで,適切な微生物検査の実施が可能である.
                                
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                                    ▶細菌性肺炎では菌血症を伴わない症例も多いが,重症度や症例の背景を考慮して可能な限り血液培養の採取が望ましい.
                                
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                                    ▶抗原検査は従来の培養検査と比較して迅速な結果取得が可能であるが,感度や特異度に限界もあるためそれぞれの特性を活かしたアプローチが重要である.
                                
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                                    ▶肺炎の確定診断には画像検査が必要であり,胸部X線および必要に応じて胸部CTを確認する.
                                
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                                    ▶日本全体では結核低蔓延国の水準を維持しているが,高齢者および外国出生者の罹患率は依然として高く,否定できない場合は抗酸菌検査を積極的に行う.
                                
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                                    ▶細菌性肺炎は発症の場や患者背景,病態の観点から,市中肺炎(CAP),医療・介護関連肺炎(NHCAP),院内肺炎(HAP)に分類される.
                                
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                                    ▶CAP,NHCAPはA-DROPスコア,HAPはI-ROADスコアを用いた重症度評価を含む治療アルゴリズムが推奨されている.
                                
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                                    ▶分類・重症度・グラム染色や迅速検査結果から推測される微生物の情報をもとに,エンピリック治療を開始する.
                                
                                
                            
                        
                
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                                    ▶高齢者や免疫抑制者では食欲や活動性の低下など,肺炎と直接関連ない症状で受診する場合もある.
                                
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                                    ▶抗菌薬の先行投与により微生物検査の陽性率は著明に低下するため,可能な限り抗菌薬投与前の検体採取が望ましい.
                                
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                                    ▶グラム染色は簡便性と迅速性に優れるため,原因微生物をある程度推定してエンピリック治療を開始することができる.
                                
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                                    ▶検査の目的と臨床医が疑う微生物を細菌検査室へ伝えることで,適切な微生物検査の実施が可能である.
                                
                                ,
                            
                            
                                
                                    ▶細菌性肺炎では菌血症を伴わない症例も多いが,重症度や症例の背景を考慮して可能な限り血液培養の採取が望ましい.
                                
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                                    ▶抗原検査は従来の培養検査と比較して迅速な結果取得が可能であるが,感度や特異度に限界もあるためそれぞれの特性を活かしたアプローチが重要である.
                                
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                                    ▶肺炎の確定診断には画像検査が必要であり,胸部X線および必要に応じて胸部CTを確認する.
                                
                                ,
                            
                            
                                
                                    ▶日本全体では結核低蔓延国の水準を維持しているが,高齢者および外国出生者の罹患率は依然として高く,否定できない場合は抗酸菌検査を積極的に行う.
                                
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                                    ▶細菌性肺炎は発症の場や患者背景,病態の観点から,市中肺炎(CAP),医療・介護関連肺炎(NHCAP),院内肺炎(HAP)に分類される.
                                
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                                    ▶CAP,NHCAPはA-DROPスコア,HAPはI-ROADスコアを用いた重症度評価を含む治療アルゴリズムが推奨されている.
                                
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                                    ▶分類・重症度・グラム染色や迅速検査結果から推測される微生物の情報をもとに,エンピリック治療を開始する.
                                
                                
                            
                        
                
                pp.1658-1662
                
                
                
                  発行日 2025年11月1日
                  Published Date 2025/11/1
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.50936/mp.42.11_009
                
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はじめに
肺炎は「肺実質(肺胞領域)の,急性の,感染性の,炎症」とされている.臨床の現場では,病歴・身体所見,血液検査所見,微生物検査所見,画像検査所見などの情報から細菌性肺炎かどうかの鑑別が行われることが一般的である.細菌性肺炎の診断がなされれば,結核を除外しながら,発症の場から原因菌を想定し,エンピリックに抗菌薬治療を開始することが一般的である.その後,原因菌や感受性試験の結果に応じた標的治療へ移行する.

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