Expert Lecture エキスパートに訊く筋ジストロフィー診療のポイント
Q2:GNEミオパチーを診断する手がかりやピットフォール,診療上の注意点を教えてください
森 まどか
1
1国立精神・神経医療研究センター病院脳神経内科 医長
pp.28-32
発行日 2024年11月20日
Published Date 2024/11/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0119.04.01_0028-0032
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GNEミオパチー(縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー)は主に若年成人発症のGNE変異を原因とする常染色体潜性遺伝形式の遠位型ミオパチーで,本邦での患者数が400名程度と想定される希少疾病である1)2).筋病理では縁取り空胞が観察されることが特徴で,確定診断はGNE遺伝子解析で行われる.本邦で開発されたシアル酸補充療法2)の臨床応用が本格化し,本邦で開始されたN-アセチルノイラミン酸(NeuAc)は国内Ⅱ/Ⅲ相試験および延長試験で上肢機能評価の改善を証明し3)4),2024年3月に薬事承認された.また,その他のシアル酸化合物の治験も海外で開始されており,治療法のさらなる進歩が期待される.
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