MD Cooperation 筋ジストロフィー診療における職種・施設間の連携
国立病院機構大阪刀根山医療センター
松村 剛
1
1国立病院機構大阪刀根山医療センター 特命副院長/臨床研究部長
pp.39-42
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0119.02.02_0039-0042
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
国立病院機構大阪刀根山医療センターは大阪北部の豊中市にある.日本最初の結核療養所として1917年に開設されたが,1967年に筋ジストロフィー病棟が設立され,筋ジストロフィー診療が開始された.大阪国際空港(伊丹空港),中国縦貫自動車道豊中インターチェンジから1.5km以内,阪急宝塚線・大阪モノレール蛍池駅から徒歩8分と,交通の便に恵まれ(図1),近畿圏では筋疾患専門施設が少ないこともあり,大阪府下全域や近畿圏内から多数の筋ジストロフィー患者が受診しており,外来受診者は1,000名以上とわが国でも最大規模となっている.筋ジストロフィーにおいては,根本的治療薬はまだないが,新規治療薬の開発が進みつつあり,一部が保険適用となってきている.変革期の筋ジストロフィー医療においては,集学的医療提供と地域連携に加え,治療法開発と医療レベル向上に向けた専門機関・アカデミア・行政・企業などとの連携が重要である.本稿では,これらに向けた当院の取り組みを紹介したい.
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.