病院めぐり
国立病院機構浜田医療センター外科
栗栖 泰郎
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1国立病院機構浜田医療センター外科
pp.103
発行日 2015年1月20日
Published Date 2015/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210621
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国立病院機構浜田医療センターは,中国地方北部の島根県浜田市にあります.人口は約5万8千人の県西部の中心都市です.最大の産業は漁業で,浜田産の美味しいノドグロ(一般名アカムツ),アジ,カレイの三魚を浜田の水産ブランドとして全国に販売しています.また,石見神楽(いわみかぐら)という勇壮な神楽舞が盛んで,季節ごとの地域の祭りやイベントにはもちろん,週末ごとの夜には市内のどこかで開催され,子供から老人,観光客までが「ドンチッチ・ドンチッチ……」というテンポのよいお囃子に合わせて踊られる舞に見入っています.
当院は,明治31年に浜田衛戍病院(旧日本陸軍駐屯地に建てられた病院)として開設され,昭和20年厚生省に移管,国立浜田病院として一般市民の診療を開始しました.その後,地域の中核病院として成長を続け,昭和53年に僻地中核病院,平成8年にエイズ診療拠点病院,14年に地域がん診療拠点病院,15年に臨床研修指定病院,17年に救命救急センターおよび地域医療支援病院,24年に島根DMAT指定病院,25年に地域災害拠点病院などの指定を受け,26年度からは救急搬送用ヘリポートの運用を開始しています.この間,平成16年に独立行政法人国立病院機構浜田医療センターとなり,21年には国立病院機構発足後,旧国立病院中全国で初めて移転・新築を実現しました.そして特記すべきは,その後,最寄りのJR浜田駅と新病院とを結ぶ屋根付き立体連絡通路が,浜田市の出資により建設されたことです.これは,当院の診療に対する市民の信頼と期待の証です.
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