Patient Support QOL向上のための周辺情報
気管切開下人工換気(TIV)を行っている筋ジストロフィー患者の在宅療養 ~利用している制度を中心に~
中澤 健一郎
1
,
藤田 拓司
2
1医療法人拓海会神経内科クリニック
2医療法人拓海会神経内科クリニック 理事長
pp.43-46
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0119.02.02_0043-0046
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「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」は大泉洋演じる筋ジストロフィー患者と,三浦春馬,高畑充希ら演じる介助ボランティアとの自立生活を描いた2018年公開の松竹映画(前田哲監督作品)である.原作・渡辺一史によるノンフィクション作品では実在した患者・鹿野靖明氏をめぐる当時の自立支援運動と社会の変遷が詳細に記述されている.この時代を含む2000年に介護保険法が,障害者自立支援法(2006年施行)を経て2013年に障害者総合支援法(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)が施行され,何らかの障害があったとしても本人が希望すれば自宅で療養を行うための制度は整備されてきた.また2006年の診療報酬改定で在宅療養支援診療所が制度化されるなど,在宅医療を担当する医療機関も出現し,気管切開下人工換気(TIV)を行いながら自宅で療養することも可能になっている.今回は当院で経験したケースを通して,どのような制度を利用しているかを中心に提示する.
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