特集 新型コロナウイルス感染症の最新動向
6.東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会と新型コロナウイルス感染症等の動向
貞升 健志
1
1東京都健康安全研究センター微生物部長
pp.38-45
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0108.05.02_0038-0045
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東京2020オリンピック競技大会は,2021年7月23日~8月8日に206の地域・国が参加し,東京2020パラリンピック競技大会は8月24日~9月5日に162の参加国・地域が参加して実施された.当初,東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)は前年同時期の開催予定であったが,国内で2020年1月に発生した新型コロナウイルス(severe acute respiratory syndrome coronavirus type 2:SARS-CoV-2)の影響もあり,1年間の延期を余儀なくされた.さらに,2021年7月12日からの4度目の緊急事態宣言が発出されたことで,都内会場は無観客開催とすることが決定され,まん延防止等重点措置が適用されている神奈川県,千葉県,埼玉県の会場においても無観客開催となった.これまで何らかの感染症が発生した場合を想定した準備1)を進めてきたが,それとは全く異なり,コロナ禍で行われることとなった本大会を感染症分野の視点からみていきたい.
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