特集 新型コロナウイルス感染症の最新動向
5.新型コロナウイルス感染症によるその他の感染症の発生への影響
森兼 啓太
1
1山形大学医学部附属病院検査部部長・病院教授/感染制御部部長
pp.31-37
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0108.05.02_0031-0037
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2020年初頭から流行しはじめた新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)は,今なおその勢いが衰えることなく,世界中を席巻している.2021年10月現在,1日に30~40万人の新規感染者が報告されており,米国・英国・ロシアなどでそれぞれ数万人規模となっている.流行する感染症と言えば,真っ先に連想されるのがインフルエンザである.毎年,わが国だけでも数百万人の患者が発生していると推定され,高齢者を中心に死亡者もそれなりの数が発生している.それに加えて小児では,インフルエンザ以外にもRSウイルス感染症,ノロウイルス感染症をはじめさまざまな感染症が流行している.本稿では,それらの感染症の流行に関して,コロナ以前と比べた変化を中心に考察する.
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