薬物療法マネージメントのこつ
末梢神経障害対策
華井 明子
1
1京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
pp.47-51
発行日 2017年8月20日
Published Date 2017/8/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.03.02_0047-0051
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抗癌薬起因性末梢神経障害(chemotherapy induced peripheral neuropathy:CIPN)では,うずく・むずむずするような痛みやしびれ,薄い手袋を着けたように感覚がわかりにくくなる症状(感覚鈍麻)が左右対称に手袋靴下型に出現します1)。前者の痛みに対しては痛み止め(デュロキセチン)が処方されることがあります。後者の感覚鈍麻に対して有効な治療はなく,日常生活でものを落としやすい,不器用,ペットボトルの蓋が開けられない,つまづきやすいといった支障が生じます。また運動障害(筋肉のこわばりや痙攣など)や自立神経障害(心拍数減少,低血圧など)を呈することもあります1)。
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