Land-Mark papers in Oncology~エポックメイカーとなった論文~
「基礎」Ki67
笹野 公伸
1
1東北大学大学院医学系研究科病理病態学講座病理診断学分野教授/東北大学附属病院病理部部長
pp.57-57
発行日 2017年2月20日
Published Date 2017/2/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.03.01_0057-0057
- 有料閲覧
- 文献概要
ヒト悪性腫瘍,特に乳癌の場合早期癌の生物学的悪性度,臨床予後を規範するもっとも大きな因子として腫瘍細胞の細胞増殖動態が挙げられる。すなわちどのくらいの割合で腫瘍細胞が増殖しているのか?ということである。このため摘出した腫瘍組織でこの増殖動態をできるだけ正確に検討しようとする試みが,細胞分裂像,S/M期の同定など数多く報告されてきた。しかし免疫組織化学の進歩により,増殖細胞だけで発現する蛋白質を同定することで,病理組織標本上でこの増殖腫瘍細胞の割合を得ることができるのではないかということが想定されるようになった。しかしこのような蛋白質はなかなかすぐに認められるようなわけではなかった。
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.