誌上ディベート
センチネルリンパ節転移1個陽性の乳癌に対し腋窩リンパ節郭清を施行すべきか? 論点整理
南 博信
1
1神戸大学大学院医学研究科内科学講座腫瘍・血液内科学教授
pp.35-35
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.02.01_0035-0035
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乳癌の手術は時代とともに縮小の一途をたどり,腋窩リンパ節もセンチネルリンパ節生検により転移が陰性であれば郭清を省略するようになった。センチネルリンパ節転移が陽性でもそれ以外のリンパ節にも転移がある場合は多くなく,最近,複数の比較臨床試験によりセンチネルリンパ節転移が陽性でも郭清が省略できる場合があることが示された。IBCSG 23-01試験1)はセンチネルリンパ節生検で2mm以下の微小転移陽性例を対象とした,腋窩リンパ節郭清術施行群と非施行群を比較したランダム化試験である。原発巣に対しては乳房切除または温存手術を行い,無病生存期間をプライマリーエンドポイントとした非劣勢試験(マージン1.25)である。●本企画「誌上ディベート」は,ディベートテーマに対してあえて一方の見地に立った場合の議論です。問題点をクローズアップすることを目的とし,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。・論点整理/南博信・「施行すべきである」とする立場から/武井寛幸・「施行すべきでない」とする立場から/津川浩一郎
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