入院治療における心理社会的アプローチ
第2回 アルコール依存症専門病棟を持たない単科精神科病院における心理社会的アプローチの可能性について
吉田 精次
1
1藍里病院副院長
pp.68-71
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.04.01_0068-0071
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「はじめに」当院は1980年開院、240床の単科精神科病院である。開院当時から徳島県断酒会とのつながりは深く、院内例会はその頃から続いている。アルコール依存症の入院治療プログラムは、筆者が2001年に久里浜病院(現、久里浜医療センター)でアルコール依存症臨床医研修を受講した後、週1回のアルコール勉強会を始め、以後、試行錯誤しながら徐々に整備されてきた。当院にはアルコール依存症専門病棟はなく、60床の急性期病棟で入院プログラムを行っている。年間全入院の約4分の1がアルコール依存症患者である。当院での現在の治療プログラムを表に示す。依存症全般の治療に力を入れており、AA(アルコホーリクス・アノニマス)、NA(ナルコティクス・アノニマス)、GA(ギャンブラーズ・アノニマス)のミーティング、さらにギャンブル依存症家族会、薬物依存症家族会も当院で開催されており、MTM(万引き盗癖ミーティング)が2015年4月から始まった。
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