巻頭座談会 Round-Table Discussion
胎児発育不全─最近の話題─
池ノ上 克
1
,
伊東 宏晃
2
,
丸山 有子
3
,
板橋 家頭夫
4
1宮崎大学学長
2浜松医科大学附属病院周産期母子センターセンター長/病院教授
3今給黎総合病院新生児内科部長
4昭和大学医学部小児科学講座主任教授
pp.8-15
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0055.08.02_0008-0015
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少子高齢化が進む日本の周産期医療では,ハイリスク妊娠が増加傾向にある。現時点で胎児発育不全(FGR)の周産期管理のコンセンサスは得られておらず,既存のエビデンスとともにエキスパートの経験に基づくオピニオンも重視すべき段階といえる。産科ではいかに早期にFGRを診断し,個々の病態に応じた適切な管理を行い,分娩時期を見極めて新生児科に引き継ぐか,新生児科ではFGRの病理・病態を踏まえた新生児集中治療室(NICU)管理を行い,いかに後遺症を最小限にとどめるかが重要となる。本座談会では産科・新生児科で各領域をリードする先生方にご参加いただき,多角的にご討論いただいた。
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