今月の臨床 妊娠高血圧症候群と関連疾患
【関連疾患の病態と管理】
8.胎児発育不全
賀来 宏維
1
,
室月 淳
2
1岩手医科大学産婦人科
2東北大学医学部産婦人科
pp.1314-1317
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102200
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はじめに
妊娠高血圧症候群(pregnancy induced hypertension:PIH)には多くの病因,病態が想定されていて明らかになっていないが,胎児発育不全(fetal growth restriction:FGR)と関連が深いことがわかっている.胎児発育不全を合併したPIH症例は母体および胎児のリスクが高く,PIHが発症するときにはすでに病態が完成しており,治療に対してきわめて抵抗性のことが多い.一般的には早期の娩出を考慮し厳重な管理が必要であるが,いまだ治療指針が確立されていない.今回,PIHに合併したFGRの疫学,病態,管理,予後について解説する.
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