Glaucoma Expert Discussion
緑内障早期発見のための診断学
杉山 和久
1
,
新家 眞
2
,
岩瀬 愛子
3
,
東出 朋巳
4
1金沢大学医学系長・医学類長/眼科学教授
2東京大学名誉教授/医療法人社団関川会関川病院院長
3たじみ岩瀬眼科院長
4金沢大学附属病院眼科 病院臨床教授
pp.19-25
発行日 2022年3月10日
Published Date 2022/3/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0024.01.63_0019-0025
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杉山 緑内障は不可逆性の疾患であり,早期発見と治療・管理が重要ですが,早期であるほど診断に迷う場面も多いのが現状です.そこで,本日は緑内障診療のエキスパートの先生方にお集まりいただき,「緑内障早期発見のための診断学」をテーマに討論を行います.まず,診断学の基本は疾患の定義となりますが,わが国の『緑内障診療ガイドライン(第4版)』1)において,「緑内障は,視神経と視野に特徴的変化を有し,通常,眼圧を十分下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である」と定義されています.しかし,これは北澤克明先生の『緑内障クリニック』2)から『緑内障診療ガイドライン(第4版)』1)のために改変された,いわば北澤先生の定義ともいえます.緑内障の定義は難しく,世界中で多様な研究や議論が行われていますが,まずは緑内障の定義について新家先生の考えをお聞かせください.
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