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脳におけるエストロゲンの見えざる作用 第38回 ―性別不合における感覚刺激の脳の受容性と脳の性―
武谷 雄二
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1東京大学名誉教授 医療法人社団レニア会アルテミスウイメンズホスピタル理事長
pp.68-72
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.30.03_0068-0072
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前号では,性別不合の脳の形態と機能は,身体的な性別より,自認する性別の脳に近いことを述べた。一般に多くの動物では嗅覚,聴覚,視覚などの感覚刺激を通じて異性に引き付けられることが性行動の端緒となる。このように,異性との接触に関わる重要な刺激を受容する部位は脳にあるが,性別不合においてはどうなっているのかを眺めてみる。
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