連載
ホルモンQ&A
山口 明子
1
,
小宮 ひろみ
2
1福島県立医科大学産科婦人科学講座
2福島県立医科大学附属病院性差医療センター部長
pp.72-75
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.25.04_0072-0075
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A1:ホルモン補充療法(hormone replacement therapy;HRT)は,エストロゲン欠落症状やそれによる疾患予防を目的に行われる療法である。長期投与では子宮内膜がん発症リスクを増加させないため,プロゲステロン併用が必要となる。プロゲステロンは天然型・合成型に分けられ,現在わが国でHRTに使用されるのは合成型(プロゲスチン)となる。子宮内膜保護目的にはメドロキシプロゲステロン酢酸エステル(medroxyprogesterone acetate;MPA)が古くから使用され,周期投与では5~10mg/日を10日以上,持続投与では2.5mg/日投与が必要とされてきた。近年,プレグナン系のジドロゲステロン(dydrogesterone;DG)が,またエストラン系/ゴナン系の酢酸ノルエチステロン(norethsterone acetate;NETA)およびレボノルゲストレル(levonorgestrel;LNG)が使用されるようになり1),質問のような製剤間の相違に関心が寄せられたと思われる。それぞれの薬理学的特性を表11)-3)に示した。
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