特集 生殖医療UP-TO-DATE
生殖医療と法制化
吉村 泰典
1
1福島県立医科大学副学長/慶應義塾大学名誉教授
pp.77-82
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.23.03_0077-0082
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「Summary」近年の生殖補助医療の進歩には瞠目に値するものがあり,それら新しい技術を適切に運用するためには,ガイドラインなどの整備が必要なことはいうまでもない。生殖補助医療に関する法律や倫理規定などがないわが国において,日本産科婦人科学会は倫理的に注意すべき事項に関する見解を公表し,メディカルプロフェッションとして国民に対して,安全で質の高い生殖医療を提供するために枢要な社会的役割を果たしてきている。しかしながら,生殖医療は社会的,倫理的,法的問題をおおいに包含しており,生まれてくる子どものことを考慮すると,親子関係を明文の規定をもって確定する必要がある。「Key words」生殖補助医療,生命倫理,法的問題,親子関係,出自を知る権利
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