特集 選択的性ステロイドホルモン受容体修飾薬
TSEC:tissue specific estrogen complex
宮本 雄一郎
1
1東京大学医学部産科婦人科学教室
pp.57-63
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.23.01_0057-0063
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「Summary」加齢により閉経後女性はエストロゲンが欠乏するが,エストロゲン欠乏はホットフラッシュに代表される血管運動神経障害のみならず,骨粗鬆症,脂質異常症の発生などにも関連し,中高年女性のQOLを著しく損ねる原因の1つとなり得る。ホルモン補充療法は,卵巣欠落症状を改善する一方で,血管内皮に対する悪影響や,悪性腫瘍発生リスクを増加させることが問題となってきた経緯から,選択的エストロゲン受容体修飾薬(selective estrogen receptor modulator;SERM)をプロゲスチン製剤の代用として用いる治療方法TSEC(tissue specific estrogen complex)が,今後新たなホルモン補充療法の選択肢として期待されている。「Key words」エストロゲン,ホルモン補充療法,選択的エストロゲン受容体修飾薬,TSEC
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