特集 DOHaD
DOHaDの概念・歴史
板橋 家頭夫
1
1昭和大学医学部小児科学講座主任教授
pp.11-16
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.22.04_0011-0016
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「Summary」Developmental origins of health and disease(DOHaD)とは,「子宮内環境によって胎児は出生後の環境を予測し遺伝子発現調節機構を変化させるが,出生後の環境が予測した環境とマッチすれば健康に生活でき,マッチしなければ成人期に生活習慣病を含む非感染性疾患(non-communicable diseases;NCDs)のリスクが高くなる」とする仮説である。DOHaD仮説は,生物の進化と発達の視点をもとに,胎児プログラミング仮説の課題を解決・発展させたもので,多くの疫学研究や動物実験により支持され,もはや仮説の域を出ているといっても過言ではない。わが国のNCDsの増加をくい止めるためには,周産期医療に携わる医療者がまずこの領域の知識を得ることが重要である。「Key words」胎児プログラミング仮説,DOHaD,エピジェネティクス,Maternal Constraint,低出生体重児
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