特集 オミックスが拓く生殖医学の未来
メタボロミクス(1) メタボロミクスを用いた胚発生の解析
若松 修平
pp.25-30
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.22.01_0025-0030
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「Summary」メタボロミクスにより,胚発生における胚の代謝機構を解析することが可能となっており,そこから得られた結果から既存の培養液のさらなる改善と,胚の発生段階における新規バイオマーカーの開発が期待される。われわれはメタボロミクスのひとつの解析方法であるCE-TOF-MSを用いて,オクタン酸が胚発生において重要なエネルギー源となっていることを見出した。本稿では培養液の歴史的な変遷について触れるとともに,われわれが実際に行ったメタボロミクスを用いた胚発生の解析方法について紹介する。「はじめに」メタボロミクス,あるいはメタボローム解析とは,細胞の活動によって代謝される分子を網羅的に解析,定量する手法である。細胞の代謝によって生成もしくは消費される分子をプロファイリングすることにより,その細胞の生化学的運動を予測し,細胞の特性を知ることが可能である。「Key words」メタボロミクス,メタボローム解析,キャピラリー電気泳動飛行時間型質量分析法,培養液,初期胚発生
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.