連載 Medical Scope
機械学習を用いたポリジェニックリスクスコアの構築と臨床応用
三宅 顕光
1
,
田宮 元
2
1東北大学大学院医学系研究科・AI フロンティア新医療創生分野
2東北大学大学院医学系研究科・AI フロンティア新医療創生分野 教授
pp.65-69
発行日 2025年9月15日
Published Date 2025/9/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.42.03_0065-0069
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ありふれた複雑な疾患の発症に寄与するゲノムDNAバリアントを正しく捕捉するために、ゲノムワイド関連解析(GWAS)は国際協調のもとに大型化の一歩をたどっている。しかし、最大規模のGWAS結果から構築されたポリジェニックリスクスコア(PRS)であっても予測精度が低いという課題があった。この解決のため、機械学習を用いて臨床情報から糖尿病を複数のサブタイプに分類し、さらにGWASデータから関連する生化学的パスウェイを抽出するという努力が行われている。これらを「パレットモデル」として統合し、各サブタイプを複数のパスウェイの組み合わせとみなすことで、より高精度な「パレットPRS」を構築できる。

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