Japanese
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連載 医療AI技術の現在と未来――できること・できそうなこと・できないこと・Vol.8
因果推論・機械学習の疫学応用
Causal inference and machine learning in epidemiology
井上 浩輔
1
,
篠崎 智大
2
Kosuke INOUE
1
,
Tomohiro SHINOZAKI
2
1京都大学大学院医学研究科
2東京理科大学工学部情報工学科
キーワード:
因果推論
,
機械学習
,
疫学
,
TMLE
,
効果の異質性
,
因果フォレスト
Keyword:
因果推論
,
機械学習
,
疫学
,
TMLE
,
効果の異質性
,
因果フォレスト
pp.815-822
発行日 2022年11月19日
Published Date 2022/11/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28308815
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◎近年の因果推論(原因と結果の間にある因果関係を考えるアプローチ)および情報科学の急速な発展に伴い,疫学領域においても因果推論の枠組みに機械学習を用いることの有用性について期待が高まっている.一方で,いつどのような問いに対して機械学習を用いることが適切か,効率的であるか,どのように実社会・医療現場へ応用できるか,といった点は十分に明らかでない.正しく因果効果やその異質性を評価することは,効果的な介入・施策の決定だけでなく,医療資源の最適分配および健康格差の是正にもつながる点で重要である.本稿では疫学研究における因果推論および機械学習の応用について,①集団全体における平均因果効果の推定(TMLE)と②効果の異質性(個人ごとの因果効果のばらつき)を評価する手法(因果フォレスト)を中心に,各手法の意義および限界点・留意点を踏まえて概略を解説する.
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