連載 R&D ~第一人者に聞く~
肥大型心筋症を追い続けて~マバカムテン承認までの道のり~
北岡 裕章
1
1高知大学医学部 老年病・循環器内科学 教授
pp.43-46
発行日 2025年9月15日
Published Date 2025/9/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.42.03_0043-0046
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「とりあえず理系に進もう」─そんな曖昧な動機から、私の医師としての歩みは始まりました。高校時代、私が得意だったのは文系科目。しかし、なかなか将来の具体像が定まらないなか、文系から理系への転向は難しいと考え、いったん理系に進むことを判断したのです。では学部はどうするか。「理系のなかでも、理学部・工学部よりは医学部の方が文系の要素が活かせるかもしれない」―そう考えていたところ、ちょうど実家の近くに高知医科大学(現・高知大学医学部)が新設されたのです。「地元に残って欲しい」という両親の希望も背に、1982年、高知大学医学部の門をくぐることとなりました。

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