連載 Medical Scope
MS/NMOSD診療におけるリアルワールドデータ(RWD)/エビデンス(RWE)の利活用
河内 泉
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1新潟大学大学院医歯学総合研究科医学教育センター/新潟大学医歯学総合病院脳神経内科/新潟大学脳研究所臨床神経学部門脳神経内科学分野
pp.64-68
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.41.03_0064-0068
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近年、免疫性神経疾患の代表的疾患である多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)と視神経脊髄炎スペクトラム(neuromyelitis optica spectrum disorders:NMOSD)は、免疫病態機序の解明など研究の新展開を迎えている。NMOSDの診断バイオマーカーであるアクアポリン4抗体の発見ののち、MSとNMOSDにおける臨床試験を含めた疾患修飾薬(disease modifying treatments:DMTs)の開発が加速している。DMTsの承認申請ならびに市販後には、リアルワールドデータ(real-world data:RWD)を利用したエビデンスづくり(リアルワールドエビデンス(real-world evidence:RWE))が国際的に展開され、患者に還元されている。本稿では、MSとNMOSD領域におけるRWD/RWEの最前線を紹介し、未来の神経免疫学からみたRWD/RWE研究の姿を考えたい。
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