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特集 整形外科領域におけるリアルワールドデータを用いた研究
リアルワールドデータを用いた臨床研究
-—可能性と限界—
Clinical studies using real world data;potential and limitation
康永 秀生
1
Hideo YASUNAGA
1
1東京大学大学院医学系研究科,臨床疫学・経済学
キーワード:
Real-world data
,
Randomized controlled trial
,
Confounding by indication
Keyword:
Real-world data
,
Randomized controlled trial
,
Confounding by indication
pp.1481-1485
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001935
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要旨:リアルワールドデータ(RWD)とは,日常の臨床現場から恒常的に得られる患者データの総称である。RWDには,患者レジストリー,保険データベース,電子カルテ等データなどが含まれる。ランダム化比較試験(RCT)は最も内的妥当性が高い研究デザインである。しかし,特に外科や救急領域ではRCTの実現は困難である。またRCTには「5つのtoo」という問題がある。RWDを用いた研究では,疾患の疫学データなどがわかり,実臨床における治療効果も明らかにできる。しかし,「適応による交絡」を十分に調整しきれないなどの限界もある。本稿では,特に整形外科領域のRWDを紹介するとともに,RWDを用いた臨床研究で何をどこまで明らかにできるか,その可能性と限界について論じる。
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