連載 ビッグデータ,リアルワールドデータの活用・第3回
心臓リハビリテーションにおけるリアルワールドデータ活用
谷口 達典
1,2
Tatsunori Taniguchi
1,2
1大阪大学国際医工情報センター
2株式会社リモハブ
1Global Center for Medical Engineering and Informatics, The University of Osaka
2Remohab Inc.
キーワード:
遠隔心臓リハビリテーション
,
個別化医療
,
再入院予防
Keyword:
遠隔心臓リハビリテーション
,
個別化医療
,
再入院予防
pp.1267-1270
発行日 2025年12月10日
Published Date 2025/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220530121267
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はじめに
心臓リハビリテーションは,心疾患患者の生命予後改善や再入院予防,さらにはquality of life(QOL)向上を目的として実施される包括的プログラムであるが1),その実施率は依然として低く,地域格差も大きい.このような医療課題を克服し,より多くの患者に質の高いリハビリテーションを届けるためには,診療実態を可視化し,効果や安全性を検証することが不可欠であり,その手段の一つとして「リアルワールドデータ(real world data:RWD)」の活用が期待される.特に,全国規模のレジストリや診療報酬データベース,さらには今後社会実装が期待される在宅や遠隔心臓リハビリテーションからデジタル的に得られるデータは,臨床における意思決定や制度設計に資する新たな知見を生み出す可能性を秘めている.

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