連載 CUTTING-EDGE MEDICAL INTRODUCTION
弁膜症のカテーテル治療の現状
中村 大輔
1
,
坂田 泰史
2
1大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学 特任助教
2大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学 教授
pp.62-63
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.41.02_0062-0063
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心臓弁膜症は心不全の最も頻度の高い原因の1つであり、重症の弁膜症の患者は予後不良である。大動脈弁と僧帽弁の退行性疾患が最も頻繁にみられるが、三尖弁の機能不全も重症になるとそれ自体が臨床転帰を悪化させる。最近、特に大動脈弁および僧帽弁疾患において、カテーテルを用いた構造的心疾患(structual heart disease:SHD)介入が劇的に増加している。過去10年間における大動脈弁狭窄症(aortic stenosis:AS)に対する経カテーテル的大動脈弁植え込み術(transcatheter aortic valve implantation:TAVI)の臨床的成功は、僧帽弁逆流(mitral regurgitation:MR)を中心としたさらなる経カテーテル技術に大きな関心を呼び起こし、三尖弁逆流(tricuspid regurgitation:TR)に対しても日本ではまた治験ではあるが焦点があてられつつある。ここでは、TAVI、経カテーテル的僧帽弁形成術および置換術、経カテーテル的三尖弁形成術に関して、SHD介入の現状と将来の展望をまとめる。
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