連載 学会レポ―ト
第61回日本癌治療学会学術集会 誰も経験したことの無い、領域・職種横断的学会の試み
大家 基嗣
1
1慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室 教授
pp.64-65
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.41.02_0064-0065
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令和5年10月19日から10月21日まで、パシフィコ横浜にて第61回日本癌治療学会学術集会を開催させていただきました。この壮大な規模で開催された学術集会は、学会の新たな時代の扉を開ける歴史的瞬間となったのではないかと自負しております。今回の学術集会テーマは、「がん診療、一気通貫 ―力を合わせて、相乗効果―」でした。近年のがん診療の発展は目覚ましいものがあり、新規治療薬の開発、ロボット支援腹腔鏡下手術に代表される手術療法の進歩、革新的な診断方法の開発、ゲノム医療に代表される個別化治療など枚挙にいとまがありません。一方、がん患者さまに視点を当てると、診断から治療に至る流れのなかで、多様な業種から構成される複数の診療科が広く関わりながら、最適な医療を提供している領域・職種横断的構図が浮かび上がってきます。まさにシームレスな診療と、相乗効果を生む協力体制は癌治療学会が目指す方向性と考え、今回の大会テーマとしました。
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